事業場とは
使用者や労働者、労働組合といった登場人物が物語を紡いでいく舞台が事業あるいは事業場なのです。そのため、この事業場は重要な場となっています、例えば、労基法上の事業場協定の締結単位や就業規則の作成単位は、企業ではなく事業・事業場であると考えられています。この事業場を改正前の労基法では、第8条において17号にわたって列挙するという形で定めていましたが、労基法が平成10年に改正された際にこの8条が削除されました。そのため現在では、1号から17号までの業種区分による号別適用方式から包括的適用方式へと改められました。ただし、労基法の40条や41条等の一部の条文だけ事業の区別を行う必要があるため、労基法に別表を設けてそこに定めを置いています。
ここで定めている事業というのは、企業を構成する単位となっており、ある一定の場所において関連している支店や工場などをいいます。注意が必要なのは、支店や工場を細かく見ていくとその中に、食堂や診療所などがある場合があります。この食堂や診療所などが労働者や労働管理といった面から明確に他と区別できる場合には、たとえ支店や工場の中にあったとしても別個の事業となるのです。逆に場所的に分散している場合、新聞社を例に挙げたいと思いますが、新聞社の場合各地に通信部のような場がたくさん展開しています。このような形で、上位の機構の一部とみなせるような出張所や通信部といった存在は独立の事業と認められないのです。
もう一企業について少し触れておきたいと思います。労働法の世界では様々な場面で企業が登場します。例えば、企業間人事異動としての出向や懲戒処分における企業秩序などといった表現を行う際に登場します。しかし、法律上この企業というのはきちんと定義された明確な概念ではないのです。