組合の設立
ここから労働組合の設立について少し見ていきたいと思います。労働組合という組織を作るわけですから、面倒な手続きなどを経る必要があるのではないかと考える方もいるかと思いますが、労働組合の設立にあたって、特別な手続きを定める法律は特にありません。設立するためには、組織ですから複数の労働者が集まって規約を作成・承認し、代表者やその他の機関を定めてしまえば、特に許可や届け出をしなくとも自由な設立を行うことができるのです。労働組合は必ずしも設立させなければならない組織ではありませんし、設立したとしても、形態や人数などに関して法規制もありませんので任意団体ということができます。そのため内部運営などもすべて基本的には団体自治を尊重するような形となります。
しかし労働組合には、通常みられる任意団体と異なり憲法28条や労組法の規定により特別な権限が団体に与えられています。特に有名なのが、民刑事免責ではないかと思いますが、そのほかにもいくつか特別な権限が労働組合には与えられているのです。このように通常の任意団体とは大きく異なる面も見られるので、労働組合には組合員の権利義務に関する内部運営の面で強く民主主義が要求されています。民主主義的な運営を要求されているにもかかわらず、それを行わないような場合には司法審査の対象となることもありますので注意が必要です。ちなみに、労働組合は登記を行うことで法人格を認めてもらい、法人となることが可能です。法人登記を行っていない労働組合は、権利能力なき社団ということで扱われますが、財産の所有などの面で問題を抱えることになります。