使用者とはだれ
この使用者については、判断が難しいとされています。というのも使用者という概念が多義的であることに加えて、雇用形態が多様化してきているからです。労基法10条には、使用者について事業主又は事業の経営担当者その他事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者と定義を置いています。この定義に該当する使用者が、労基法に定めている義務を履行しないような場合には、労基法117条以下の刑罰の対象となります。
具体的に言いますと、この規定で定められている使用者というのはその事業の経営主体となります。個人事業であれば、その企業主個人を指していますし、法人組織の場合には法人それ自体をいいます。事業の経営担当者というのは、代表取締役や支配人などを指します。要はその事業に関して権限と責任を負う立場の人たちです。最後にその他事業主のために行為する者というのは、給料や人事といった労働条件の決定を行ったり労務遂行の指揮命令などの権限と責任を持っている人を指します。