労働組合法の使用者
労働者の際に労組法上の労働者と労基法・労契法上の労働者の違いについて触れていきました。しかし使用者の場合、労組法上に定義規定が置かれていません。なぜ労組法上では使用者の定義を置いていないかといいますと、労組法の場合労組法全体に共通の使用者が論じられることはなく、個々の領域ごとに考えられることが多いからなのです。
特に問題となるのが、不当労働行為の主体としての使用者になります。この場合の使用者については、雇用主以外の事業主であったとしても、労働者の基本的な労働条件などについて、部分的にでも使用者と同視できる程度に現実的かつ具体的に支配・決定できる地位にあるときには使用者にあたるとされています。もちろん、労組法には使用者の定義が置かれていませんから、これは判例によって形成された使用者の判断基準となります。これは、朝日放送事件と呼ばれる裁判において示されたのですが、労働法の判例百選に載るぐらい有名な判例となっています。